2019.04.16.Tue
ノートルダム火災
ノートルダム寺院の火災から一夜明けました。日本の寺や神社など、日本の古い建築物は一見して木材で作られているというのが分かりますが、ヨーロッパの石で作られている教会が、どうして燃えてしまうのかと不思議に思われるかもしれません。ナポレオンが眠っているアンバリッドもそうですが、屋根の部分はほとんど木材でできています。定期的に美術品を守る防災訓練も行われていたようですが、功を奏したのかどうか。
寺院の修復のために、フランスの超富裕層達から何万ユーロという寄付が集まっています。しかし、夜のニュースの中で、ある神父さんが「貧しい人たちの為にこんなにお金が集まることはない(寄付をしてもらえるのは大変ありがたいのですが」と言っていたのが印象的でした。
これら写真の木材は全て焼け落ちました。
ノートルダム寺院屋根裏 ←動画でノートルダムの屋根裏を見ることができます。5〜6世紀に生存していた、約1,300本分のカシワの木が使われていたそうです。
火事の翌日の夜に大統領からのメッセージがあり、5年で修復できるよう全力を尽くすということですが、専門家によっては何十年もかかるとか。
地震はほとんどなく、台風のような強風もないので、フランスは天災で建物が崩壊することがほとんどありません。それだけに、何世紀にも渡ってパリ市民の心の拠り所となっていたノートルダム寺院の火災は、フランス人にとって衝撃的な出来事でした。