森の食堂 ア・ラ・カルト

フランスの片田舎で、四季の食材を使った料理を楽しみながら、森の動物とネコ達と暮らす日々を綴ったブログです。

2013.03.15.Fri

魚のスープの話

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初めて南フランスのマルセイユに行ったのが十数年前。うわさに聞く港町ですし、ずっと昔から気になっていた本場のブイヤベースを一度食べてみたくて、フランスのガイドブックでもおすすめのお店に行った事があります。


色々な種類の魚介がたっぷり入った、美味しいスープなんだろうなと期待して行ってみましたが、野菜も何も入っていない赤茶色の魚のブイヨンと、そのスープでゆでたと思われる数種類の、切り身の魚とが別々に出て来てきて、あまり期待したほどものではありませんでした。もう少しエビとか、帆立とか貝類がほしい・・

日本人の想像するブイヤベースと、実際に作られるブイヤベースとはどこが違うのでしょうか。


プロヴァンス料理だけが紹介されている本を持っているのですが、どのように書かれているか他の料理本とも比較して作り方を簡単にまとめてみました。

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1、魚は岩場にいる魚(カサゴ、ホウボウ、メバル、マトダイ、伊勢エビ、オコゼ、カニ、その他小魚)を使う。

日本人の感覚だと、エビや帆立、アサリ、はまぐり、ムール貝、いか等々を入れると思っていましたが、これらはどうも入らないようです。魚介というと私たちにはパエリアのイメージがありますらね。


2、野菜は玉葱のスライス、つぶしたニンニク、フェンネル、湯むきして種をとったトマトを用意。
香辛料に、タイム、ロリエ、フヌイユ(フェンネル)、オレンジの皮、オリーブオイルをまず身の硬い魚(伊勢エビ、カニ、カサゴ、ホウボウ、オコゼ等)といっしょに鍋に入れる。まだ水はいれません。

想像するよりも野菜は多く入らず、どの料理の本にも載っているのが、オレンジの皮を入れます。これがマルセイユ流のようです。


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ープロヴァンス料理の本ー

3、この鍋に沸騰したお湯を注ぎ、強火にかけます。沸騰して5分ほどしたら身の柔らかい魚(マトダイ、メバル、メルラン、小魚など)を入れて、さらに5分ほど強火で煮て、塩、胡椒、サフランを入れ、仕上げる。

テーブルに出す時はスープと魚は別々にわけ、小魚やカニをすりつぶしたものをスープに混ぜる。
ニンニク風味のマヨネーズ(アイオリ)とクルトンと添える。


要するに、私が初めてマルセイユで食べたブイヤベースは、基本の作り方と供しかたに添ったやり方だったんですね。


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ちょっと文字だけだとイメージがつかめないかもしれませんが、野菜を炒めるわけでもなく、常に強火でグラグラと煮て、わずか10分ほどで仕上げるというものなんですね。
なんとも漁師鍋らしいという感じもします。(10分しか煮ないのは、余計な臭みなどがでないためだそうです。)


また、この右写真のお酒、アニゼット(スターアニスやフェンネルなど数十種類の香辛料を混ぜて作られたお酒。)やリカール酒を最後に少し入れるのもマルセイユのブイヤベースには欠かせないようです。







そんなことを意識しながら、私も魚のスープを作ってみましたが、魚を一種類しか入れなかったので、お得意の出しパックを入れて作りました。

じゃがいもを入れて、ホールトマト缶を使いましたが、美味しかったです。
和風の魚の鍋と一線をひくところは、やはりサフランの風味とかすかなオレンジの香り。それと最後に入れるアニゼットのおかげで、なんともいえないフェンネルの風味が増しています。





 今日のねこ・・

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 ひつじ猫               






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