森の食堂 ア・ラ・カルト

フランスの片田舎で、四季の食材を使った料理を楽しみながら、森の動物とネコ達と暮らす日々を綴ったブログです。

2014.04.03.Thu

鼻の都は臭かった・・

今日は料理を扱っているブログということは忘れて、「森の食堂アラカルト」ではなく「森の食堂・廁はこちら♪」食事中の方、想像力が豊かな方は注意してご覧になって下さい。


何年か前に『香水』というフランスが舞台になっている小説を読んだのですが、その本の中に「18世紀のパリはずいぶんと臭う・・」というよな描写のされかたをしていました。この小説は2006年に『パヒューム ある人殺しの物語』というタイトルで映画化されたので、ご存知の方もいらっしゃると思います。

以前、犬の落とし物のことを少し記事にしましたが、一時期パリの公園はワンコの落とし物がいっぱいで、臭くて近づきたくない時もありました。
しかし、15〜18世紀のパリはそんなものの比ではないほど、悪臭に満ちあふれていたようです。


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当時はまだパリも下水道の設備が充実していなかったため、家庭から出される生ゴミや汚物で、道の溝がすぐに詰まり街はいつも腐った肉や魚の臭いで溢れていたそうです。
アパートの上の住人は、下まで汚物(糞尿)持って運ぶのが面倒なために、窓から外に投げ捨てることも、しごく当たり前のことだったとか。

また、馬車が重要な移動手段だったために、パリにいた数万等にも及ぶ馬達の糞尿で街中は悪臭に満ちていたようです。
通りの真ん中は道の両端より低くなっていて、雨が降った時に汚れがその中央に集まるようになっていました。(下写真)

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ヨーロッパに旅行に来た方は、こんな通りを見かけた事があるかもしれません。わたしは単に雨水を流すためにあるのかと思ってましたが、そういう理由もあったんですね。


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また貴婦人達が汚物で服を汚さないようにするために通りを渡す、”渡し屋”という背中に人をおぶって道を渡す、専門の仕事をする人もいたそうです。どんだけ汚れてたの・・。

ハイヒールは、汚物のぬかるみでドレスの裾を汚さないため考え出されたものだとか。

参考→『ヨーロッパのトイレ事情』  『かつてパリは臭かった』




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この写真はセーヌ川に生活ゴミを捨てている様子。

日付が書いてありますが、1910年セーヌ川が氾濫した年に写されたもの。
20世紀になっても普通にゴミをそのまま川に捨てていたというのですから、川からの臭いも相当あったのでしょうね。

この写真ついでに。地震や台風などの自然災害の少ないパリですが、実は唯一定期的にセーヌ川が氾濫して、川付近の広い範囲で6m~8mの床上浸水の被害にあっています。

私が調べて分かったもので、1658年、 1740年、1802年、1876年、そしてこの写真の1910年1月におきたもの、というように定期的におきているのですが、実はこの100年間は起こっていないので、いつおきても不思議ではないと言われていています。

しかし,パリは美術品の宝の山ですから、今までも被害にあわなかったのかなぁと。オルセーやルーブル美術館はセーヌ川のすぐ側ですからね。

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話が飛びましたが、このアンティークな椅子。ルイ15世の愛人だった、ポンパドール婦人が愛用していた椅子だそうです。マダムポンパドール⬇

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Madame de Pompadour


で、この椅子の正体がこちら、ドン⬇
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la Chaise percée トイレ椅子

アパートで用を足した後に、それを窓から投げていたのですから、街が臭うのも当然ですね。
話はパリだけではなく、ロンドンでも汚物を窓から捨てるところを見つかると、4シリングの罰金という法律までできていたそうですから、ヨーロッパだけではなく世界でもこういった話はあちこちあるのでしょう。
 



臭いものには蓋をしろ・・現代社会はさらに危険な『汚れ』に満ちあふれてる気がします。








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