森の食堂 ア・ラ・カルト

フランスの片田舎で、四季の食材を使った料理を楽しみながら、森の動物とネコ達と暮らす日々を綴ったブログです。

2015.01.07.Wed

今回のテロ事件で思う事

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つい先日まで氷点下の気温になっていたこの地方も急に暖かくなり、今日は雨が降っています。

日本でもパリで起きたテロ事件のことが大きく報道されているようで、母から「あんたの所は大丈夫かー!?」というメールが届きました。




事件の概要はすでに日本でも報道されていると思いますので、詳しくここには書きませんが、昨日、新年の始まりに出版社に集まっていた風刺画を描く漫画家やその仕事の関係者、警備をしていた警察官がテロの犠牲になり、犯人は現在も逃亡中です。


「フランスの風刺画」というと政治や宗教の時事問題を皮肉たっぷりに表現することで有名ですが、あの手のジョークを笑って受け流すことができる人もいれば、それとは反対に宗教の冒涜と取る人もいます。この事件は歪んだ考え方を持ったイスラム教信者兄弟の犯行です。


昨年から新聞記者や一般人を捕まえて首を切る処刑や、12月にパキスタンで起きた104人の子供達の殺戮など世界を騒がせるテロ事件は、自分の手の届かないどこか遠い国の出来事のように思っていたのが、実は私達の生活の中にもすでに実在しているのだと思いを改めました。

それはテロの脅威が身近にあるというだけ意味ではなく、テロリストを育てる社会構造の中で、自分たちも同様に生活をしているということです。





フランスは今まで多くの移民を受け入れてきました。様々な民族が暮らすグローバルな社会と言えば聞こえはいいのですが、実際には様々な宗教、文化、伝統や習慣の違う民族がひとつ同じ国で暮らすということは簡単ではありません。当然多くの問題を抱えることになります。


つい先日も記事にしましたが、郊外で車を放火するような事件も、国外からフランスに来て暮らす移民2世、3世が暴徒と化し起こすことがほとんどです。



問題なのは今回の事件のような兄弟が、テロリストになるまでの人格に育ってしまった。その原因を作ったこの社会の根っこの部分を見直さないかぎり、また次のテロリストが生まれ、犯行が繰り返されるだけです。


それはにはまず、それぞれの宗教の持つ本当の意味を小さいうちからしっかりと教育すること、信じる宗教が違ってもお互いの意見をきちんと尊重すること。

それと私たちが
今まで繰り返してきた、利益を優先した生活や物の考え方の積み重ねが、ひとつの原因になっているということを真摯に受け止め、そして考えを改めていかなければならないのだと思うのです。






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